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ブラックコンポジション

今回の課題の大きなテーマは視覚に障がいのある人の世界に触れ、創作するというものでした。

事前にご自宅にある黒い不要なもの(なんでOK)を持ち寄っていただき、

それを創作の材料にしました。

様々な材料が集まってお陰様で創作の幅が広がりました!

ご協力いただきまして誠にありがとうございます✨

子供達はこれ何に使うの???

と不思議そうに持ち寄ってくれました(笑)


レッスンの冒頭は講義の時間。

「くろはおうさま」という絵本を読むことから始まります。

この絵本はトマスという目の見えない男の子がどのように色を感じているかという物語。

デザイン性が高く素敵な絵本です。

文章には点字がつけてあり、挿絵は特殊な印刷方法が用いられていて、凸凹しています。

目が見えない人でも触って感じることのできる絵本です。



くろはおうさま


主人公のトマスは、色を触覚・味覚・嗅覚によって感じます。

絵本をダイヤロジックリーディングで読み聞かせながら、子供達も絵本を触って自由に発言しながら読み進めます。


絵本を読んだ後は、視覚に障がいのある人の世界について学びます。

私が小さい頃、目の見えないお友達がいました。

そのお友達は、足音で誰が来たかを聞き分けることができました。

(私の足音も覚えてくれていました)

そして、ピアノを弾くことがとても上手でした。

彼は目が見えなくても様々な感覚を使って豊かに世界を感じていました。

子供ながらに彼が感じている深く鮮やかな世界を想像し、憧れたことを今も鮮明に思い出します。

そんなエピソードを紹介しながら

「街中で目が見えない人に出会ったことがあるかな?」

と、問いかけると


「白い杖を使っている人にあったことがあるよ!」


「盲導犬と一緒に歩いている人を見たことがある!」


「点字ブロックは、点々が止まれで、棒線が進むだよ!」


「目の見えない人をサポートするときは、肘や肩を持ってもらって案内するといいよ!」


などなど、子供達が教えてくれます。



くろはおうさま


白杖・点字・点字ブロック・盲導犬など目の見えない人のためのものが日常の至る所にあることを話し合い、

その役割についても理解を深めていきます。


制作の時間では、まず材料を集めます。

この際、アイマスクをして触覚を頼りに材料を集めていきます。

材料は黒いものに統一し、様々な素材を準備しました。


目が見えませんので、材料置き場へ辿り着くのも一苦労。

たくさん触ってどんなものなのか想像したり、

音を聞いてみたり、

匂いを嗅いでみたり・・・

選んでいる時に誰かにぶつかったり、手と手が触れて笑い合ったり。



視覚障がい&アート


机に戻って自分が集めた材料を見てみると

「こんなもの選んでたんだ!」

「欲しいものが選べなかった・・・」

など、普段自分がどれほど視覚に頼って生活しているのかを実感します。



コンポジション


選んだ黒い材料を使ってコンポジション(構成)していきます。

さすがに、アイマスクをして制作をすることは難しいので、よく見て作っていきます。

無彩色の作品でありながらそこには個性豊かな世界観が生まれます。



黒い作品


黒い作品

アート教室では、学び+体験+創作活動を組み合わせることで

子供達の記憶に残り、探求心を育てるカリキュラムを行っています。

机上の学びだけではなく、自分が体感することやってみることを大切にして、



豊かな体験が子供達の創造性を培っていきます。



視覚障がい体験アート




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